ちょびの走りっこ記録

サブ3目指して走ってます!

映画『映画大好きポンポさん』を見ました。

 

先日、映画『映画大好きポンポさん』を見ました。

わたくし、3月に『シン・エヴァンゲリオン』を見て、映画見たい欲が高まっているところ、ネットですごくいい映画だという情報を得まして、見に行きました。

 

評判通りのすばらしい映画だったので、ぜひご紹介したいと思い、かんたんなレビューをしたためます。

 

pompo-the-cinephile.com

 

【概要】

原作は、杉谷庄吾人間プラモ】 の『映画大好きポンポさん』(MFCジーピクシブシリーズ/KADOKAWA刊)。

pixiv上で80万ビューを超え、「このマンガがすごい!」、「マンガ大賞」に入賞した作品ということですが、僕はふだんマンガを読みませんし、そもそもpixivが何なのかさっぱり分かりません。原作未読で映画を見ました。

 

【あらすじ】

舞台は、映画の聖地、「ハリウッド」ならぬ「ニャリウッド」。

軸となる登場人物は以下の4人。

 

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『だから命をかけて映画を撮る。監督を、するんだ』

 

ジーンは映画監督を目指しペーターゼンフィルムに入社。

敏腕映画プロデューサー、ポンポさんのアシスタントとして仕事をしていたところ、ある日ポンポさんから新作映画『MEISTER』の監督に任命されます。

 

僕がこの映画を見ようと思ったのは、なんといっても主人公の目のクマ!

かくいう僕も目のクマには定評がありまして、高校時代は死神とよばれることもありました。

僕はふだんから健康的に活き活きと走っているようなランナーとはほど遠い人間でして、目にクマがあるような人にシンパシーを感じるのかもしれません。

 

この主人公がどんな映画をつくるのか、目のクマはとれるのか、そこに注目です!

 

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『全てを失う覚悟はある?ようこそ、夢と狂気の世界へ! 』

 

ニャリウッドを代表する大ヒットメーカーを祖父にもつ敏腕映画プロデューサー。

その才能を見出し、自らシナリオを作成した『MEISTER』をジーンに託します。

 

ポンポさんは、コミカルな見た目と対照的に、映画づくりの天才です。

どうしてポンポさんはジーンを監督にしたのか、ポンポさんが目指す映画づくりとは何なのか、一般人にはなかなか見えてこないプロデューサーという仕事の大きさがポンポさんを通じて見えてきます。

 

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『夢を捨てるためにここに来たんじゃない!夢を叶えるためにここに来たんだもん! 』

 

女優を目指して田舎からニャリウッドにやってきたナタリー。

30回連続でオーディションに落ち続けるも、ポンポさんから『MEISTER』のヒロイン役に抜擢されます。

 

誰もが応援したくなる典型的な夢を追うキャラクター。

 

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『なんでもうまくやれてきたつもりでした。でも、ふりかえると何も残っていなかった。 』

 

映画オリジナルキャラクター。

ジーンとハイスクールの同級生であり、大手銀行「ニャリウッド銀行」に勤務する銀行員。出張先で、同じ地に映画撮影に来ていたジーンと再会します。

好きなことをつきつめて映画監督になったジーンとそつなく銀行員になったアラン。

 

撮影終了後にシーンが足りないと言い出すジーン。資金難で再度撮影をすることは困難。

 

一方、仕事に行き詰まっていたアランは、辞表を提出しに行く。そこで、とある融資申込書に目がとまる。

 

多くの人が夢を託した『MEISTER』、公開することができるのか!?

 

ーー

 

この映画が本当によくできていると思うのは、アランの存在です。

学生時代はイケイケだったのに、社会人になって挫折するというパターンのキャラ。

ジーンとは対極にある存在です。

 

ジーン、ポンポさん、ナタリーは、自分の夢を追い続けている一方、アランはとくにやりたいことがないまま今に至っている人物。

学生時代イケイケだったかはともかく、なんとなく社会人になって、なんとなく仕事をしている人って多いというか、まぎれもなく自分がそうなんですが、そんな人でも共感できる存在がちゃんといるというのが非常に大きいです。

それによって「夢を追うことはすばらしい」っていう陳腐なメッセージでこの映画がおわらないようになっています。

 

【見どころ・所感】

この映画の見どころはなんといっても、映画の編集作業!

映画の山場を編集作業にもってくるってすごく挑戦的。

編集作業というどこまでいっても地味な場面を、ジーンの内面の葛藤とともにドラマチックに仕上げています。

ドラマチックな編集ってなんのこっちゃというかんじだと思いますが見れば分かります。

このシーンは映画館で見てこそ価値があります。

 

挿入歌もすごくいいです。アーティストさんを存じ上げないんですが、今後チェックしてみたいなと思います。

 

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 また、声優初挑戦という、ジーン役の清水尋也さん、ナタリー役の大谷凛香さんもよかったです。

ジーン、ナタリーがはじめてのことに挑戦するという設定とシンクロしていて、完成されていないかんじがすごくよくあっていました。

一方、大塚明夫さんといったベテランの声優さんがわきを固めているのが心強いです。

清水尋也さんは、ここ1,2年ドラマや映画に多く出演されていて、朝ドラ『おかえりモネ』の東京編に気象予報士役として出演します。

清水さん、大谷さんとも今後の活躍に期待です。

 

ということで、この映画、テンポがよく、見た後の爽快感がたまりません。

しょうもない恋愛要素も一切なく無駄がありません。

上映時間が「90分」っていうのも気軽に見られるポイントです(おケツが痛くならない、これ大事。)。この「90分」っていう時間にも大きな意味があるのよねー

 

悪いところがうかばないんですが、強いてあげるとすれば、ストーリーがあまりにもキレイゴトというか、悪い人間が全然出てこない、人間の汚い部分がまるでないという点です。

この映画の中の映画製作はつくりたいものをとことん追求するというものですが、実際の映画づくりはたくさんの制約の中で妥協に妥協を重ねていくものだと思います。

あらゆる仕事においていえることですが、仕事の本質は妥協だと思います。

しかし、その妥協の中にも何とか自分らしさややりがいを見出すことができるのではないか、そう思わせてくれる映画です。

「何かに夢中になれることのすばらしさ」をド直球にぶつけてくれます。

 

すごくいい映画ですが、上映している映画館が少なく、興行収入もふるわないようなので、ちょっと長くなりましたが、レビューさせていただきました。

 

最後に劇中一番アツいなと思ったポンポさんの一言で締めます。

 

満たされた人間っていうのは

満たされているが故にモノの考え方が浅くなるの

だって深く考えなくても今幸せだから

幸福は想像の敵

ジーン君は社会に居場所がない人間特有の追い詰められた目をしているの

現実から逃げた人間は自分の中に自分だけの世界をつくる

まさに創造的精神活動!

心の中にうごめく社会と切り離された精神世界の広さと深さこそが

その人のクリエイターとしての潜在能力の大きさだと

私は確信しているの

だから私はジーン君のその

社会不適合な目に期待しているのよ!

 

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ーー

 

【走った記録】

 

一週間をふりかえります。

6月7日~13日。

  

  メニュー 結果
ジョグ(キロ6)60分 10キロ
ジョグ(キロ6)60分 10キロ
ミドル走(キロ430)16キロ 1:11:26
トレミ15%(キロ10)30分 3キロ
ジョグ(キロ6)60分 10キロ
LSD(キロ7)120分 17キロ
泉ヶ岳水神コース2往復14キロ 3:24:14

 

一見走っている風味をかもしだしていますが、先々週は全然走ってましぇん。

だって、これを見てたから。

 

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6月3日に公開されたネットフリックスのクリエイターズ・ファイルゴールド!

ゲストを迎えたクリエイターズ・ファイルの超豪華版!

まもなく全裸監督の第2シーズンも始まるので、ネットフリックスから目が離せない!

 

 

おしまい。