レポ続きです。
前回まで→
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コースを2周走って中間点。
タイムは1:29:45。
ジョグ感覚で順調に走っています。
強いて不安要素をあげるとしたら2点。
ちょびの不安要素。
胃とエプソンちゃんの調子です。
一点目、胃の方は朝ごはんがまだ消化してきれていないかんじ。
もっと朝ごはん早く食べるべきでした。
ジェルは無理してとらない方針で。
二点目、エプソンちゃんの調子というのは充電がもつかという問題。
この前、LSDしてたら1時間半ぐらいで電池切れてさすがにもう寿命だなと。
直前まで充電したので最後までもってほしい。
ほか不安要素はなし!
だいたい25キロ過ぎたころ、そろそろ集団がばらけてくるかなと思いましたがまだまだ大きな集団です。
ひたすら地味に黙々と走ります。
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そうそう、最近巷で鼻呼吸が流行っているような気がするんですが、僕も完全な鼻呼吸ではないにしても走るときに意識しています。
てか、ジムで走っているとマスクして走らないといけません。
さすがに鼻も口もふさぐと死ぬので、本当はよくないと思いつつ鼻だしスタイルで走っています。
トレミ使ってる人の中にはジムのルールに違反してマスクを完全に外して走っている人がたまにいます。気持ち分かるけどルール守れよ、せめて無人営業時間に走れよ。
ペースを上げて走っていると汗だくになりマスクが汗で濡れて、完全に口がふさがれます。そうすると必然的に鼻呼吸というか鼻中心の呼吸にならざるを得ません。
なるべくマスクと口の間の隙間をつくって口呼吸もしてることはしてるんですけれども。
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ということでこの日も鼻呼吸は意識していました。あくまで意識レベルですけれども。
というか、マスクしないで走れるというこの解放感。
外を走るのに、厚着しなくていいいというこの解放感。
ダブル解放感で本当に気持ちよく走っています。
ただ、外走るとけっこうハナミズキ問題が発生するんですよね(紳士淑女は鼻水垂れるとか言わない。チャーリーさんの持ちネタ拝借m(__)m)。
これで鼻呼吸が乱れる。
そういう時どうしていますか?
僕はそんな時、秘技を発動!
究極神技!手鼻!
大丈夫、誰も見てないから。
手についたハナミズキは自然乾燥。
大丈夫!誰も見てないから!
どうせみんなやってるだろ!
やったことある人、挙手!
ほらみんなじゃん、みんな手挙げてるじゃん。
どんどん手鼻していこうぜ!みんな!
鼻がすっきりすると呼吸が安定。
このレースで3回くらいやったかな。
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30キロ地点 2:07:19
20~30キロ 42:02(キロ412)
はい、これで最低限の目標達成!
いよいよ集団が縦長になってきました。
なんとなくまわりのランナーのペースに合わせているとペーサーとの距離が開いてくるような状態。
今までぼーっと走ってましたが、この辺から集中です。
ここからが本番!本当のマラソンのスタート!
まわりのランナーに歩調を合わせるのではなくペーサーに合わせる意識で。
でもジョグでいいんです。
ペーサーにぴったりついてるランナーもあいかわらずジョグしてるように走っています。
まだ慌てるような時間じゃない。
ダイナミックに走る必要はない。省エネスタイルを維持。
32キロ過ぎ、最後の上流折り返し。
ここでさらにランナーがふるいにかけられました。
30キロ過ぎて走力のあるランナーのテンションが上がってきたせいか、心なしかペースがはやい気がします。
いや、はやい、ぜったいはやい。
ペーサーがまわりのランナーにあおられているように見えなくもありません。
エプソンちゃんに表示されるペースは410。
ペーサー、自分の時計のペースを見て!
サブ3できるかできないかのランナーはキロペース1秒の違いが命取りなんです!
ペーサーにそのままついて行くか、ペーサーに頼らず自分のペースで行くか悩みます。
ペーサーについていくことを選択。
33キロ、34キロ、刻一刻と呼吸が乱れてきました。
大丈夫、まだついていけてる。
自己ベストの2018年のはが路、この時は35キロまでペーサーについて行くことができました。
無事、35キロ通過。
はが路のときよりも間違いなく余力はある!アップダウン全然ないんだから!
ペーサーについていく距離の自己ベストを目指します。
せめてあと1キロ。
ここから予想通り、一気にきつくなりました。
足は大丈夫なんですが、とにかく心肺がきつい!
35キロ過ぎの給水、コップをとって水を一口飲むのでせいいっぱい。
ここで落ち着いて補給できない時点でやっぱりまだ実力不足なんだよなと思いつつ、いけるところまでペーサーについていきます。
36キロ、あともう1キロがんばろう!
たぶん一気に崩れるけど後先のこと考えない!
今までジョグっていたのがウソのよう。
超高速ペースについていける気がしません。
いや、今まで走ってきたように走るだけなんだよ。
走り方をかえる必要なんてないんだよ。
フォームが崩れると余計苦しくなる。
フォームを崩すな!
死守!
フォームとこのペースをシシューーッ!!
37キロ、まだついていける!
ペーサー「あと5キロです!いける人は前へ!」
ここで一気に集団が散りました。
ペーサーにぴったりついていた集団前方のランナーがスパート。
いや、すげーな。ここからスパートかける力あるってどんだけ。
ひとり残っていた女性ランナーも一気に勝負をかけに前にでました。めちゃくちゃかっこよかった。
僕にそんな余力はなく、いよいよペーサーとの間隔が開いてきました。
あと5キロ。時間にすれば20分ちょっと。
20分この苦しさに耐えられる気がしない。
ここからの1キロ1キロが途方もなく長い。
一度乗ったらストップボタンを押すまでひたすら走り続けるトレミを思い出せ。
ひたすら足を動かせ。
2万本シュートでレース終盤でも動く身体をつくったんじゃなかったのか。
ストップボタンを押すか押さないかはおまえ次第なんだよ。
38キロ、ダメだ、きつい!
もう限界!
身体がずしっと重い。
このままキロ5まで落ちるパターンだ。
いつ足がとまってもおかしくない。
もうストップボタンを押したい。
下流側の最後の折り返しを過ぎて、ペーサーとの距離は決定的に。
100mいや200m近く離されました。
ダメかー、サブ3ダメなのかー
いやよくやったじゃん。
サブ3はできなくても最低限の目標は達成できた。ペーサーについていく距離も更新できた。
東京にきた価値はあった。
それで十分じゃん。
いやダメなんだよ、それじゃダメなんだよ!
これまでフルマラソンでペーサーについていく走りを何度もしてきました。
最後までペーサーについていくランナーはほんの一握り。
スタートの大集団がうそだったように、ほとんどのランナーが脱落します。
でも、ペーサーについていくランナーは間違いなくサブ3を達成するための練習をしてきたはずです。
それでも、その日のコンディションや調子次第で本来の走りができるランナーはごくごく一部。
全てが好条件のもとで走れることなんて、はっきりいってない。
みんな何かしらの不安要素を抱えながら戦っている。
だから全てが好条件のもとで走れている、今このチャンスをぜったいに手放してはいけない!
このチャンスをものにしなければぜったい後悔する!
おまえのランナーとしての栄光時代はいつだよ・・・
ウルトラサブ10の時か?
オレは・・・
・・・・・
(めちゃくちゃ地味な大会だけどね★)
脳内BGM!
39キロ、大丈夫まだつぶれてない!
心肺は死んでるけど、足は生きている!
一瞬、左のふくらはぎが攣りそうになったけど気のせい!
エプソンちゃんの10キロラップのペースはまだキロ415きってない。
ペーサーにはついていけなくなったけど、間違いなく貯金はある!
でももう頭が働かなくて時間がどれくらい残ってるか分からない。
エプソンちゃんを画面切り替えすることができない!
エプソンちゃんを見る余裕すらない!
いや見なくていい。もう見なくていい。
ひたすら前だけ見て走れ”!!このやろう!!
ここ本当にきついところでしたが、僕と同じようにペーサーから離されてもまだサブ3をあきらめずに走り続けているランナーがいたので救われました。
長身でピンキーなカラーリングのランナーさん。
少し引っ張り合いをするようなかんじになってやがて僕が前に出ました。
あと2キロってところでペーサーとの間が縮まってきました。
さては・・・
難なくペーサーに追いつきました。
ちょび「はあ💦はあ💦まだ間に合いますか💦」
ペーサー「僕が3時間でゴールするので大丈夫です」
おい!なんやその露骨な時間調整!
そういうのマジやめて!
いや、でも結果的にペーサーさんのペースメイクにしたがったのが正解だったので本当に感謝してます!
ペーサーを抜きます。
あきらめるな!
あきらめたら!
そこで!
試合終了です!
ペースが落ち続けます。
でも、ペーサーはうしろの方。
ペーサーから逃げ切るんだ。
苦しい、苦し過ぎて、何も考えられない。
はぁあ゛!はぁあ゛!はぁあ゛!はぁあ゛!
もうこれ以上身体動かない!
でも、サブ3いけるかもしれない。
いや、サブ3いけるだろ。
あと1キロちょい!耐えろ!
前方にフィニッシュゲートが見えてきた!
きつい!
負けんな!
死にそう!
死ね!!
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ここまで長かった。本当に長かった。
地味な大会だからこういうこと書いてもかっこつかないけどちょっと書こうかな。書かせてください。
みやすのんきさんの本にサブ3をおしいところで達成できない人は何度もその状態であがいている。決める時に一気に決めろ的なことが書いてあって、ずっとそれが頭にあった。
だから、一気に決めたかった。
でも、決められなかった。
本気でサブ3を狙いに行った2018ー2019シーズン。
12月のはが路で3:01:23。2月のいわきのサブ3を確信していた。
それが年明けに膝を故障。
走れなくなりレース2週間前になってもトレミですら走れない。
情けなかった。
練習法を見直してeA式で練習を積んだ2019ー2020シーズン。
仕事の関係でどうしても年内に決めたかった。
10月の復興マラソンが台風で中止。
調整がくるった。ボランティア作業で腰も痛めた。
その後の盛岡の結果は3:02:19。
不甲斐なかった。
それからコロナ禍。サブ3は遠くなった。
でも、自分のやり方が間違ってるなんて思ったことは一度もない。
続ける限り、あきらめない限り、必ずいつかチャンスはくる。
だから、走らない時期もけっこうあったけど、
続けてきてよかった。あきらめなくてよかった。
今までやってきたことにひとつも無駄なことはなかったと思える。
あの故障も、あの悔し涙も、全てこの一瞬で報われる。
17回目のフルマラソン。
ヘロヘロで鼻水垂れてめちゃくちゃかっこわるいけど、
かっこわるいことは悪いことじゃない。
これが自分の走りだって胸を張って言いたい。
大好きです。
僕は走ることが大好きです!
ーー
フィニッシュゲート前のアップダウンを超えて、へたりこむようにゴール!
エプソンちゃんの表示 2:58:54
サブ3達成!!
いつも距離が多く出てしまう僕のエプソンちゃんで距離が足りていないのがひっかかりますが、まー気にしないでいきましょ。
充電も無事に最後までもってくれてよかったです。
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ゴール直後、ゲートわきの芝生に崩れ落ちてしばらく動けません。激しいゼエハアがとまらない。ハァ、ハァ、ハァ・・・
僕がゴールした後、ラスト引っ張り合いをちょっとだけした、長身ピンキーさんがゴール、「ありがとうございました!」とかたく握手!
その後、ペーサーがゴール。
ペーサーにも御礼と握手!
しばらくしてようやく呼吸が落ち着いてきました。
サブ3したんだ。僕、サブ3できたんだ。。
あれ?なんか知らないけど、ちょびっと目にあふれるものが。
地味な大会にもかかわらずw
2019年盛岡の速報記事のマシューさんのコメント。
マシューさん、だいぶ時間かかったけどサブ3できましたよー(T_T)
マシューさんのみならずたくさんの方が僕の背中を押してくれました。
読者、ブロガーのみなさんがいなければ達成できなかった記録です。
みなさんへの感謝の気持ちを込めて一曲歌います!
ZARD、マイフレンド。
つづく。
(思い入れが強すぎて長くなっちゃいました。ここまで読んでいただきありがとうございます。まだ少しだけレポ続きます。)