3月28日、『文書で伝えるときいちばん大切なものは、感情である。』(pato著/アスコム)が発売されたので買って読みました。
著者のpatoさんは、僕のブログで以前、感動した読み物があると書いてご紹介したことがあります。
これをきっかけにpatoさんの文書はちょくちょく読んでいました。
patoさんはウェブライターとでもいうんでしょうか、テキストサイトでの発信を皮切りに様々なメディアに文書を寄稿されています。はてブロもやっていらっしゃいますが、ここ数年更新がありません。
そのpatoさんが文章の書き方のハウツー本を出版されるということだったので、期待に胸を膨らませて本著を手に取りました。久しぶりの読書です。
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読んだ感想。
震えるほど感動しました!
ヴェローチェで人目はばからず涙が。
映画化してほしい。いや、映画化したい。
もし僕が三池崇史だったら、パワハラと言われようが何だろうがスタッフをこのド深夜にヴェローチェに招集しています。
そのありあまる財力を活かして、とろうま贅沢プリンとコーヒーゼリーをスタッフにたらふく食わせて企画を通します(現に今自分がたらふく食いたくて仕方ない)。
文書術について書いた本で映画化ってどういうことや?ともちろん思われると推測しますが、読めば分かります。
序盤はなかなか実践的な話しがはじまらないので冗長に感じてしまうところもありましたが、読み進めるともうとまりません。
僕はめっきり読書することがなくなったので余計に感動しているのかも。
patoさんのことを知っている人でも知らない人でも、「伝える」文書を書く秘訣を学べると同時にpatoさんの文書を堪能できる内容になっています。
本当の意味で「伝える」って、こういうことかと深く納得できます。
言うまでもなくそうかんたんにpatoさんが書くような文書を書くことはできませんが。
それでも、文書を書くことに前向きになれると思います。
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ではでは、実践的なポイントとして僕が印象に残った記述を少し引用いたします。
伝えたいことがないのならばそれはただの文字列の羅列でしかない。必ず、伝えたいことを意識して書く必要があるのだ。(66頁)
「あまりに内輪感を感じさせる文章を書かない」
・・・読む人の大半は第三者である他人だ。・・・他人が読むという前提を強く意識しなければならない。・・・他人から見た場合、内輪感のある文章は、書いている人が想像する以上に疎外されたように感じる。(72,73頁)
広く読んでほしい文章を書く場合は、著者はいちばん何も知らない立場に立って書く必要がある。(82頁)
文書を書くことを好きになれ、ずっと続けて書いていくには、みたいな言説を言い出す人物まで出てくる。断言する。無理に好きにならなくていいし、無理に続けなくていい。(99頁)
読みやすい文章とはなんだろうか。
じつは読みやすい文章を書く人は文章が上手な人ではなく、こころ配りのある人なのだ。(160頁)
おもしろさにおいては「それが受け手に共有されているか」という客観性こそが成否の大部分を占める。・・・
ただし、自分の作ったものを圧倒的な客観性をもって断じることはなかなか難しい。なぜならみんな、自分に甘いからだ。(229、230頁)
(客観性をもつために)自分が作り出すものがいいものであるはずがないと確信をもって書いている。・・・
自信がないからこそ、疑っているからこそ何度も何度も考える。・・・ただ、ひたむきに、自分を疑いながら作っている。(232、233頁)
SNSが多様化する中、ブログの大きな特徴は情報の受け手が不特定多数であるという点にあると思っています。一方的な情報発信なのでブログはSNSに当たらないなんて説も目にしたことがあります。
そういう意味でブログを読んでいると、それってブログで書く必要ある?ツイッター(現X)でつぶやけばいいんじゃないの?って思うことがあります。ランブログの場合とくに。何を伝えたいのか。
内輪ネタに走って自滅していった人も。。
いや、自分自身、大会を走ると同時に内輪ネタに走ることが多いので気を付けたいのですが。
そうならないように客観的に文章を書いていきたい、
本著を読み進めながらそんなかんじにブログをまとめようと思っていました。
いやまてよ、おまえどの目線で語ってんだよ。クソブロガーの分際でよー。
読了後、それはちょっと違うと思い直しました。
客観性は大切だ。
けれども客観性はクソだ。
魂と感情を震わせて書け。
表現しろ。
誰かに届けるにはそれしかない。(245頁)
去年1月、(にわか)サブ3したときにあげたブログ。
多くのコメントをいただけて、書いている自分としても楽しく書くことができました。
この記事は客観性もクソもありません。ただただ感情をぶつけました。
それでも、僕の伝えたいことが伝わったという思いを得ることができました。
この記事でブログでやりたかったことの9割はできた気がしたので、その後ランもブログも完全に低迷しました。でも今年はがんばらねば。
われわれはブログを生業としているわけでもなんでもなく、ランの延長としてブログを位置づけています。結局、趣味です。思い出づくりです。バズろうなんて微塵も思っていない。
だから、どう読まれるかとか気にせず、書きたいように書けばいい。
書きたいことを書けばいい。
ランもブログも、無理に好きにならなくていいし、無理に続けなくていい。
「伝えたい」という気持ちを大切にしながら、引き続きブログを楽しめたらいいな、
そう思い至りました。
本著巻末、patoさんの著作をQRコードからアクセスすることができます。
こういうこころ配り、ありがたいです。
本の内容を一部ご紹介しましたが、これでも核心部分に触れていません。
気になった方はぜひご一読を。
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【走った記録】
3月25日~31日。
メニュー | 結果 | |
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月 | いつによりもまして | オフ |
火 | トレミジョグ(キロ6)60分 | 10キロ |
水 | トレミジョグ(キロ5)80分 | 16キロ |
木 | トレミジョグ(キロ6)60分 | 10キロ |
金 | 誕生日飲みで主役が | 病欠 |
土 | ジョグ(キロ6)180分 | 30キロ |
日 | LSD(キロ7)180分 | 25キロ |
おしまい。